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校長先生インタビュー
同窓生:

お久しぶりです。僕らが卒業してからずいぶん経ってしまいましたが、一番気になるのは今のICUHSの校風や生徒の気質なのですが。

長埜校長:

基本は変わらないよ。創立当初から学校の方針に生徒を合わせるのではなくて入ってくる生徒に合わせてやるという感じで来た。世界中から帰ってきた人のそれぞれのバックグラウンドを肯定的に捉えるということだね。

同窓生:

生徒の構成は?

長埜校長:

最近はね、一般生にも人気が高まっている。今年の1年生…249人。一般生が84、帰国生が153。駐在員の若年化があって高校生の段階で帰ってくる人が減ってきた。
勉強はみんな昔よりよくやっているかもしれないな。学校に歴史が出来て卒業生が優秀なので、優秀な生徒が増えてきているね。
一般生の説明会では、学校からの指示に従う、そういう生活がしたければICUHSなんか来る必要ないと言っている。優秀な一般生の中には有名大学の付属校に受かっている者もいるけど、高校に入る前にもう大学が決まっているのは納得がいかない。ICUHSにはもうちょっと自分の進路と高校生活をもう一度考えたかったから来ると。
帰国生というのは、典型的な例としては一度日本で小学校に入って、その後海外に出て帰ってくる。で、その苦労を克服したという自信を持っている。帰ってきてそれが評価されないとぐらっと来るのだけど、ICUHSにくればそれ自体が評価される。そういうひとつの経験を持っている人と、普通に日本で普通の優等生だとそういう経験がないから、エネルギーが違う。

同窓生:

時代も変わってきていますよね。色んな価値が日本に入ってきているから、それによって昔は認められなかったことが認められるようになってきている。

長埜校長:

制服とかも衣替えの日とか馬鹿なことはしなかったでしょ。だって暑いとかそういのは個人差があるから。だけど学校というものはこういうものではないかと、色々最初の頃は模索していたよね。でも議論してよかったのは先生が変に頑張る必要がなかったしね、一般の常識がこうだよなとやっていたのがちょっと違うと。それでだんだん無駄な規則をなくしていった。それがよかったなあと。
それから学校に来たら急に死んだような顔になるとか(笑)高校生はそういうのが多いんだよな。ICUHSの場合それはない。生き生きしていると、いじめられるとかね。なんだあいつとか。それはうちの生徒には無い訳。学校に来ておとなしくしているほうがラクだからおとなしくしているというのはおかしい。学校こそダイナミックでなくてはならない。うちの生徒は余計なしがらみ(ルール)がないからみんな活き活きとしているんです。
先生も学校で決まっていることを口を揃えて言うのではなくて、自分はこう思うということが大事なんだよね。前いた学校はこういうルールだったけど俺はこう思う、でもいいんだよ。そういう基本は今でも維持されているのではないかと思う。
学校帰りに遊びに行っても、帰ってから勉強をちゃんとすればいいことであって、それをうちの生徒は分かっているんだ。
学校の評判と言う意味では、近隣の人たちからは「ちょっとおかしく見えるけど、優秀らしい」。そういう見方がICUHSの生徒に対してはある。だから、逆に、ちょっと問題が起こったりすると「優秀でいい学校だと思ったのに、がっかりした…」と言った評価につながる。いずれにしても、うちの生徒は、それだけの評価を得ているんだね。
ICUHSでは、そういった生徒達の動きにあわせていこうという考え方が未だにある。ただ、それは、逆にいえば、それだけ学校のレベルが優秀でなくてはならない。だから、高校としてはこれからが問題だ。これからのレベルの維持が大変になってくる.
実は、ICUに中学校を作ったらどうかという話がある。でも、それは、高校生が不自由になる。なぜなら、中学校は義務教育だから、どうしてもどこかきちんとした教育を施さなくてはいけない。そうなると、高校生が自由奔放にしているわけにはいかない。そうした行動は中学生に対してまずい。だから、僕は教育の自由を守るためには中学校を併設しないほうがいいと思う。

同窓生:

今日は長時間どうもありがとうございました。